食器のキモチ

食器のキモチ

この仕事を始めてから5年以上たちましたが、たくさんの人に出会い、助けてもらってとても感謝しています。事業をする時に、「できるだけ人に頼むこと」と教わったのですが、実際に一人ではできないことがたくさんあり、むしろできないことの方が多く、デンマークでの買い付けから、梱包、発送、webショップ、広報、イベント、紹介・応援してくれる人や購入してくれるお客さままで、たくさんの人の力で運営してこれて、本当にそうだなと感謝のキモチでいっぱいです。
 
そんな助けて頂いている中の一人が、いつもwebショップの素敵な写真を撮ってくださるカメラマンのhirokoさん。
 
hirokoさんも同じ地元で、同じ時期に独立され、ご縁があっていつも食器の写真を依頼させてもらっています。
 
自分で選んだ食器なので、元々素敵だと思った食器たちなのですが、hirokoさんの手にかかるとその写真を持って「これうちの子なんです! 」と日本中を自慢して回りたくなるほど、そのモノ自体を輝かせてくれます。
光は自然光を使い、特別なものを準備したりせずに、その時周りにあるものをさっと使って撮ってくださるので、嫌味のない、作られていない、いつもそこだけにある世界観ができあがります。
 
そんなhirokoさん、写真を撮るときに、「かわいい!かわいい〜!」と言ってグラビアアイドルのカメラマン並みに撮るものを褒めながら撮ってくれます。
 
(↑カワイイカワイイと言いながら撮影するhiroko takedaを隠し撮り)
そのあと送られてきた写真を観るのですが、そうやって褒められながら撮られたモノたちは本当に、優しい雰囲気をまとって、自信に満ち溢れているように見えるのです。
私たちはいつも撮影後にお茶をするのですが、というか撮影よりお茶ばかりしてるのですが、hirokoさんはよく、「思いがレンズ越しにでちゃうの〜」なんて言います。
自分が撮りたい!可愛い!素敵!と思ったトキメキが、ついついレンズを通して被写体に出るのだそう。
 
私も日々モノを扱うようになって、hirokoさんの言っていることがなんとなくわかるようになりました。現地で選んでいる時も、はじめの頃は好きな気持ちはあっても、「売る!」「売れるモノを探さなきゃ!」とガツガツしている時もありました。でも最近は、「自分が本当に心から素敵だと思っているか」、もっと言うと、「そのモノが一緒に日本に来たい気がするか」など、そんな心がピタッとくる感覚を大事にするようになりました。
「モノにも思いがある」「モノには神さまが宿る」と日本でも昔から言いますが、デンマークの友人に先日そんな話をすると、「それはとっても素敵な日本の心ね!」と言われ嬉しくなりました。でもそれは特別なものではなく、古いものを長く大事に使う北欧の人たちも同様に、昔からずっと引き継いできた精神だと思います。
 
愛情をたっぷり受けた子どもたちが、天真爛漫にすくすく育つように、声をかけられた植物が綺麗な花を咲かせるように、愛情をかけられて使われたものは、きっと次の持ち主に愛情を注いでくれる。そう信じて、持ち主から持ち主へ渡るつかの間を預っている私も、思いや言葉を大事にして、hirokoさんみたいにたくさん食器を褒めてあげようと思う今日この頃です。
 
 
可愛いんですったらうちの子たち!
そんなhirokoさんのホームページが完成したようですので、ぜひ素敵な写真たちも見てください。
 ホームページ:Hiroko Takeda
 
追記:2023/5/23
今回webサイトをリニューアルするにあたって、「お客さまの声」というページを作りました。私もお客さまからこれまでたくさんの温かい言葉を頂いていて、その度に、「あーうちの子良いところに嫁に行ったな」という嬉しい気持ちでいっぱいになると共に、いつも背中を押してもらっています。そんな言葉や気持ちを忘れないように、自己満足ながら一部webサイトに掲載させて頂きました。本当にありがとうございます!
 
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